
ヒアリングサービスオハナの心理カウンセラーの山本です。
生きていくためには、仕事をしなければいけません。
しかし、自分の本当にやりたいことを仕事にできる人は多くはないでしょうし、夢に向かって進学し、さらに資格をとったところで、実際に働いてみると理想と違ったということを経験された方もいらっしゃるでしょう。
自分の職に100%満足することは難しいと思いますが、退職、転職を考えるほど悩んでおられるなら、今後の人生を大きく左右することなので後悔のないようにしっかり検討したいものです。
この記事では、仕事を辞めるか迷ったときに参考になるようにさまざまな方向から退職、転職を考えてみたいと思います。
「会社をやめたい」と思ったら
目 次 |
・ブラック企業だったとき
・「自分に向いていない」と思ったとき
・職場の雰囲気が合わないとき
・同僚と合わないとき
・最後に 進む方向のマイナス面も知っておく
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ブラック企業だったとき

勤めている会社がブラック企業だった場合は、まずは改善されるように働きかけること、それでも改善されないようなら「辞める」ほうがいいのではないかと思います。
辞めることを積極的に考えたほうがいい、ブラック企業の特徴としては
- サービス残業は当たり前
- 休日がほとんどない、または休日出勤も手当なし
- 過剰なノルマ
- 労働と対価が見合わない
- プライバシーが尊重されない
- いじめが横行している
- 怒鳴る、恫喝する、が社内では日常
といったところでしょうか。ブラック企業に欠かせない付属品としては、パワハラ上司です。パワハラに該当する要素としては
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過小な要求
- 個の侵害
といった6つの人権侵害があります。
なぜこういったことが起こるのかというと、少ない出資でたくさん稼ごうとしているので、社員を脅して体力や精神力を限界まで追い込むことで荒稼ぎしているからです。
ブラック企業で働くと得るために働いているのに、得る以上に奪われます。
体が殺されるか、心が殺されるかの違いはあるかもしれませんが、早めに見切りをつけたほうがいいと思います。次にブラック企業以外に「辞めたい」と思う案件を見てみたいと思います。
ブラック企業にお勤めの方はこちらの記事もご参考になさってください。
弁護士を雇わずにブラック企業から未収の残業代と慰謝料をもらう方法(3/3)
「自分に向いていない」と思ったとき

人間には “ キャリアアンカー ” という職業を選ぶ上で欠かせない、 “ あなたがゆずれないもの ” があります。
アンカーとは、船を港に安定させるときに使う錨(いかり)のことで「仕事をする意味」、「あなたが生まれて来た意味」、「重要視する事柄」です。
もし、あなたが今の仕事が辛くて、仕事のことを考えると涙が出てくるのなら、その “ キャリアアンカー ” が求めていることと違っている可能性があります。
上手くいかなくなるというのは、人生のターニングポイントであることも多いものです。
しかし、「なんだか違う」と思って安易に職を変えてしまうと、次の職場でも「なんだか違う」と思うことも多いものです。この場合は、自分は何が我慢ならないのかをまずはっきりさせましょう。「ここは譲れない」と、こだわる理由まで突き詰めて考えてください。
「自分に向いていない」と思ったら、自分探しをしてから転職するかどうか決めたほうが後悔しませんし、回り道しなくて済むのではないかと思います。
職場の雰囲気が合わないとき

「職場の雰囲気が合わない」これも辛いものです。
なぜ、合わないのか…。それは波動や波長が違うからだと思います。
「個性と同じように、私たちはそれぞれ特有の波長を持っています。人だけではなく、食物にも、音にもあります。例えば、アメリカの地下鉄で少年犯罪を撲滅するためにクラシック音楽を流したところ犯罪が大幅に減少したそうです。これは、クラシック音楽の持つ波長が彼らにとっては不快に感じるため、地下鉄に寄り付かなくなったことが考えられます。このように、自分と同じ波長は引き合い、違う波長は不快に感じるようです。」(あの人を嫌いになる理由~波長が合わないから~引用)
磁石のS極とN極のように、波長が違うと反発が生まれてしまうので、職場の雰囲気が合わないのに毎日行かなくてはいけないのは、とても多くのエネルギーを消費します。
人はある程度リラックスしていないと、実力を発揮しにくいものです。
「職場の雰囲気が合わない」ということは、あなたにとって周りは敵と同じでリラックスすることは難しいでしょう。
また、こういった環境で能力を発揮できたとしても「出る杭は打たれる」になるでしょうし、雰囲気が違えばいじめの対象にもされやすいと思います。
しかし、すぐに辞めてしまうのはもったいないような気がいたします。
陰湿ないじめがあるなら退職を考えたほうがいいかもしれませんが、そうでないなら時間とともに慣れてくることもあります。
例として、暖気と冷気が混ざると竜巻が起こることがありますが、いつまでも竜巻があるわけではありません。混ぜりあって中和されていくのが普通なので時間が解決してくれることも考えられるからです。
ですから、雰囲気が合わないことで退職を考えていらっしゃるなら「あと何か月」、「あと何年」など我慢する期間を決めてみることです。
そして、それまでに身につけておきたい経験や資格などを目標にして働かれるとやる気も削がれないかと思います。
同僚と合わないとき

「同僚と合わない」これもまた、辛いものです。
チューリッヒ生命が、2018年に発表した「ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査」(20歳~59歳の有職者1,000人対象)では、職場のストレス種類別調査によると、6割が「職場の人間関係」と回答しています。
私たち人間は社会的な生き物です。
気が合う人が職場にいるだけでストレスは軽減されますが、合わない人が側にいると、空気を吸うのもしんどくなる場合があります。
その証拠に、人間は2分間仲間外れにされただけで、戦争で兵士が受けたPTSDの脳波と同じパターンを示すという実験結果もあります。
ですから、職場の誰かと険悪になれば自分の社会性が脅かされ、居場所がなくなったように感じ生命が脅かされるほど恐怖を感じるかもしれません。
いじめを受けている場合は、逃げる(退職する)こともいいと思います。
一度いじめを受けてしまうと、普通に戻ることは難しいからです。どちらかが部署を変わるとか、転勤になるとか、そういったことも見込めないようなら転職されてもいいかと思います。
いじめを受けている方は、退職を検討する上で参考にしていただきたい人物が2人います。
まず、いじめから逃げて成功した人にトーマスエジソンがいます。
トーマスエジソンは小学校で教師からいじめを受けて、退学し母親が教師替わりとなって大成功しました。
そして、いじめから逃げないで成功した人に、野口英世がいます。
野口英世は学校でいじめられましたが、それから逃げずに踏み台にして世界に羽ばたくことができました。
このことからわかるのは、逃げるか、戦うのか、そこに正解はないのかもしれないということです。
まったく違う選択をした2人ですが、共通点がありました。
それは、「勉強することをあきらめなかったこと」だと私は思います。
ですから同僚と合わないことで「辞めようか」迷っていらっしゃるなら、どちらを選んだ方が「意欲が削がれないか」を基準にされると間違いないのかと思います。
最後に
進む方向のマイナス面も知っておく

物事は始める時も大変ですが、辞めるときはもっと大変な時もあります。
将来は誰にも保証されていないので、進んでみないとわからないこともたくさんあります。でも、予期できることもあるのでそこは考慮しておいたほうが安心です。
会社を辞めたら次はどうすればいいのでしょうか?
よい面ではなく、あえてマイナスな面を見てみたいと思います。
- 新しい職場を求人情報から探す
- 知り合いに紹介してもらう
- 自営・起業する
代表的なものだとこのような感じかと思います。
「新しい職場を求人情報から探す」の場合は、求人案内で雇用条件が正確でなくとも法律上問題はないそうです。(雇用契約書は正しく記載しなければいけません。)このことを考えると、求人案内からブラック企業かどうか見極めることはむずかしいかもしれません。
「知り合いに紹介してもらう」場合は、ブラック企業の可能性は低いでしょう。
しかし、自分と合う会社なのか、求めていることができる会社なのか、同僚と合うのか、はまったく別問題です。
「自営・起業する」を選択された場合は、自分で集客してこなければいけません。
広告を出すにもとてもお金がかかりますし、将来もまったく保証がありませんからプレッシャーやストレスは会社員とは比較にならないほどあると思います。
こんな暗いことを書くと、「じゃぁ、どうすればいいの?」と思われるでしょう。
「どの道辛いかもしれない。」と肝に銘じていれば、この先どんな困難が待っていても冷静でいられるのではないかと私は思います。人は想定外のことに、より強いストレスを感じることが多いからです。いやなことでも想定内であれば対応できます。
私が個人的に辞めた方がいいと断言できるのは、ブラック企業だけです。
ブラック企業での努力は報われないからです。
その他なら、退職を選ばずとも少し工夫したり、考えたかを少し変えることで乗り越えることも不可能ではないと思います。
「悩み・ストレスを軽減する方法」では自分でできるストレス軽減法もご紹介しておりますので、ご興味がございましたらこちらも合わせてご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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